コラム 更新日: 2023/9/2

白内障手術を受ける際に、痛くないだろうか?怖くないだろうか?は皆さんとても気になると思います。

初めての手術の方も多く、また目の手術ということで、とても怖いと感じられる方も多いと思います。

白内障手術の麻酔にはいくつか種類があります。

一つは点眼麻酔。これは目薬のように麻酔薬を点眼するものです。点眼麻酔でもほとんどの方は痛みを感じられずに手術を終えられます。

次にテノン嚢下麻酔。これは眼球の周囲に鋭くない針を入れて麻酔薬を目玉の奥まで入れる方法です。この方法だとより強く麻酔を効かせることができます。この方法だと手術中に痛みを訴えられる方はほとんどいない印象です。

おおむねこの二つの方法で麻酔を行っており、途中で痛くて手術を中止したことは今までのキャリア上経験したことがありません。

多くの場合は痛みよりも手術による不安の方が問題になります。

不安が強い場合、お年寄りの方だと血圧が上がったり、トイレが近くなったりします。

また不安により目がきょろきょろ動いてしまい手術がしにくくなることもあります。

そのように不安が強い場合は、手術の際に麻酔のガスを吸入してもらっています。ガスを吸うとリラックスし、楽な気持ちで手術を受けることができます。またガスですので吸入を中止した場合はすぐに麻酔から覚醒しすぐに帰宅できるのも特徴です。

ガスでも効かない場合は抗不安薬を肩に筋肉注射します。20分程度で効果が出始め、ガスよりもより強力に不安を取り除くことができます。

それでも不安だといわれる方には、抗不安薬を点滴注射します。ほとんどの方はこれでリラックスされ、中には手術中に寝てしまう人もいます。手術後にも効果が持続するのでしばらく休んでもらって帰宅してもらう必要があります。

上記で対応できない場合は全身麻酔が必要になりますので、連携した病院に紹介が必要になります。

手術に関して不安がある方は是非ご相談ください。

文責 博多区東雲町 よしやま眼科院長 眼科専門医 吉山慶三