コラム 更新日: 2023/12/20

緑内障は現在失明原因の第一位になっています。

気づかないうちに静かに進行し、気が付いた時には視野が大きく欠け、見えなくなっている怖い病気です。

初期

中期

末期

一度進行してしまうとどんなに治療しても回復することができません。

ですので早期発見、早期治療が非常に重要になってきます。

緑内障は大まかに分けて二つのタイプに分かれます。

一つは気づかないうちに静かに進行していくタイプで開放隅角緑内障と言われます。

慢性型でゆっくり進行していくのが特徴で気が付いた時には視野が大きく欠損して見え方に障害が生じます。

もう一つは急性に発症するタイプで急性閉塞隅角緑内障と呼ばれます。

このタイプの緑内障はある日突然発症します。

突然眼圧が上昇し、目や頭が痛くなり、目が真っ赤に充血し角膜は白く濁り全く見えなくなります。

きっかけとしては暗い部屋でずっと下を向いていたり、交感神経を刺激するようなお薬、副交感神経を抑制するようなお薬を使用した後に発症することがあります。

また全身麻酔後に起きることもあります。

このような状態を緑内障発作と言います。

以下に緑内障発作のリスクのある薬剤のリンクを添付します。

気になる方はかかりつけの薬剤師に相談されてみてください。

https://www.fpa.or.jp/library/kusuriQA/15.pdf

急性の緑内障発作でよくあるのが、夜間に急に激しい眼の痛み、頭痛が起き、嘔吐を繰り返し頭の病気を疑われて救急車で搬送されてきます。

救急外来で頭部のCTをとっても異常がなく救急医が診察しても診断がつかないということが多々あります。

一度緑内障発作を起こすと眼球の内圧が非常に高くなり視神経や水晶体の支えを障害し、不可逆的な後遺症を残してしまいます。

場合によっては数日間で失明してしまう可能性もあります。

この急性の緑内障は白内障が原因で起きますので、緑内障の発症は急激でも、50歳代以降は少しずつ白内障が進行していきますので水面下で急性緑内障発作のリスクが増大していきます。

やはりこちらも発症する前に診察で危険性がないか見つけることが大事になります。

60歳以降は年に一度程度、眼科を受診されることをお勧めします。

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よしやま眼科 院長 眼科専門医 吉山慶三